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「一人っ子は集団行動が苦手」な理由&対処法を一人っ子育ちの経験をもとに解説

一人っ子は集団行動が苦手というイメージを持たれがちです。私自身、一人っ子ですが、その自覚はあります。集団行動ができないというより、集団よりも一人の方が楽という感じですね。周りの一人っ子を見ても、だいたい皆さん集団行動が得意でない傾向にあります。

これはやはり一人が当たり前という幼少期の環境が大きく影響していると思います。ただ親目線で見ればこの辺りは不安に思われるかもしれません。集団行動が苦手なのを放っておくと、社会に出て困ることがけっこうあります。

そこでこの記事では、一人っ子が集団行動を苦手になってしまう理由と、その対処法を、実体験をもとに解説します。

一人っ子は集団行動が苦手になってしまう背景

一人っ子が集団行動を苦手になってしまうのには、育つ環境が影響していると考えられます。

そもそも、一人の行動が当たり前

一人っ子は幼少期、家の中で自分一人という状況が当たり前です。

年の近い兄弟がいる場合、幼少期ほど「一緒に遊ぶ」ことが多いと思いますし、年が離れた兄弟の場合は、お世話してあげる・してもらうのがよくある関わり方です。

兄弟がいる人にとって、他者と遊ぶというのが日常なのです。

一人っ子はこういった状況が全くなく、一人で遊ぶというのがスタンダードなので、そもそも「他人と何かをする」というのが当たり前ではありません。一人っ子は一人で完結する遊びをするというのが日常です。

もちろん、習い事などをすればまた違うと思いますが、他者との競争心があまりない一人っ子は、チームプレースポーツをすることにあまり興味がない人も多く、どちらかというと、個人競技をすることが多いです。

その分、人一倍親とコミュニケーションがあるものの、それは集団行動の力を伸ばすのには結びつきません。集団とはあくまで社会的なものであって、いくら両親とのコミュニケーションで会話を学んだとしても、それとこれとは別です。

一人の方が楽という思考になる

一人っ子環境は、周囲に誰もおらず、自分の興味のあるものに好きなだけ時間を費やすことができます。私も幼いころは、一人で本を読んだり絵をかいたり、そういった遊びに没頭することが多々ありました。このような環境が当たり前で成長したので、結論、一人の空間ほど居心地が良いものはないと感じています。集団よりも一人の方が心地がよいなら、わざわざしんどい思いをしてまで、集団に混ざる必要はありません。このようにして、集団でコミュニケーションを学ぶ機会が遠ざかり、集団行動が苦手なまま大人になってしまいます。

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集団行動が苦手なのを放っておくとどうなるか

友達ができにくい

集団行動が苦手だと、学校に通うようになったり社会に出たりしてからも悪影響が及びます。一番困るのは、友達ができないことです。一人っ子は周囲に人がいない環境が当たり前ですし、誰かに何かをしてあげるという体験がありません(弟や妹がいれば日常的にするようなことですね)。そうすると、何かをしてもらって当たり前、のような感覚がナチュラルに根付いてしまいます。ギブ&テイクができないなら、友達が寄り付かなくなって当然です。また、人との距離の測り方が苦手なところがあるため、一歩踏み込むべきところで踏み込めなかったり、反対に地雷を踏んでしまったりなど、同級生とのコミュニケーションで失敗をすることが非常に多いです。

ちなみに、一人っ子の特徴として、一対一だと話せるけど、複数人の場では上手く会話に参加できないというものもあります。

ノリが悪いという印象を与える

一人っ子は集団行動が苦手ではあるものの、集団の和を乱そうとするわけではありません。どちらかというと、集団から遠ざかるというイメージです。例えば、「複数人のグループで海外に行く」という話になったとします。でも自分は海外に行きたいとは全く思わない。その時、マイペースな一人っ子はどうするかというと、「その旅行には参加しない」という選択を取ります。これは集団の意見に反対しているわけではなく、「自分は自分、他人は他人」と考え、自分以外の人の意見を尊重して「みんなは楽しんできて」と割り切って判断するわけなのですが、これは世の中では「ノリが悪い」と言われます。集団の和を大事にする日本文化においては、ある種自分の意見を押し殺してでも、周りに合わせた行動を取ることが良しとされるからです。

仕事ができないという評価を受ける

世の中のほとんどの仕事は、個人のスキルよりも、同僚や上司と円滑にコミュニケーションを取る力の方が重要視されます。集団の中でどのように立ち回り、相手に合わせたコミュニケーションを取っていく必要があるのですが、「一人の方が楽」という感覚で育ってきた一人っ子はここで相当苦労するはずです。友人間と違って、社会では自分の意見や考えを抑えて行動しなければならないのですが、それが周りよりもストレスに感じてしまいます。自分が集団行動でストレスを感じるだけならまだしも、他の人に不快感を与えてしまうことも。例えば「普通こういう時は、率先して手を挙げるよね」みたいなことでも、一人っ子はわりと集団で受け身な姿勢なことが多く、あまり気が利かない傾向にあります。気が利かないというのも、幼少期から「大人がいろいろしてくれる」という状況だったため、「自分から何かをする」というのがナチュラルにできないのです。

一人っ子の子どもに集団行動を身に付けさせるために必要なこと

幼少期から学生時代、集団行動と言えば同い年の友人やスポーツチームなどの集団になります。こういった集団では、自分以外の人と適切な距離を測りながら、適切にコミュニケーションを学ぶことができるので、子どものうちから、同世代の友達と何か協力する活動をさせることが必要です。

特にサッカーや野球、バスケットボールなどの集団のスポーツは、社会性・協調性を育む上でとても効果的だと思います。実際に筆者も、幼少期は「一人で遊んでばかりで大丈夫かな」と心配されることも多かったらしいのですが、サッカーをならい始めてからは友達と一緒に何かをする機会も増えましたし、そこで身についた協調性は会社で働く上でも活きていると思います。

私自身、これらの経験が全くなかったものですから、大人になって集団行動で相当苦労しました。平均的にできるようになったのはつい最近と言えるかもしれません。こういったことにならないためにも、子どもの興味に合わせて地域の活動などに積極的に参加させて挙げた方が良いと思います。

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